樹脂金型の材料とは?種類一覧や性質・種類・特徴などを徹底解説!

樹脂 金型 材料 Tダイ

樹脂金型に使われる材料にはどんなものがある?

樹脂金型に適した材料とはどのような材料かご存知でしょうか。樹脂金型は、プラスチック製品を大量生産することを想定した上で、耐久性と加工性を兼ね備えた材料の選択が必要となります。

タムラエジアでは、さまざまな金属加工・製作の中でも、主に押出金型の設計・製作を行っております。設計においては入念な打ち合わせを経て図面を作成し、その際に材料の選定なども行います。今回は実際に樹脂金型を製作する場合、どのような材料を選ぶのか、目的やその理由について詳しくご説明します。

樹脂金型とは?

樹脂金型とは、プラスチック製品を成形する際に使用される型のことです。これは製品の形状や精度、質感を決定する重要な役割を持っています。そのため、樹脂金型はプラスチック製品を安定した品質で大量生産するためには必要不可欠なのです。

樹脂 金型 材料 スパイラルダイ

なおタムラエジアで主に製作している押出金型は、型に溶かした樹脂を押し出して成形する押出成形で使用されます。樹脂製の包装紙、フィルム、チューブなど、生活に身近なものをこの金型を用いて成形することができます。

樹脂金型に必要な材料の性質

上記でご説明したように、樹脂成形をする上で金型はとても重要な役割を持つため、適切な材料選定が必要となります。では材料選定をする上で、どのような性質が重要となるのでしょうか。
樹脂金型には以下のような性質に優れた材料が選ばれます。

  • 耐熱性
  • 耐摩耗性
  • 硬度

なぜこれらの性質が求められるのかというと、金型の摩耗や変形などは成形品へ影響し、不良を起こす可能性があるからです。とはいえ長期使用するとどうしても摩耗するのは仕方のないことで、摩耗した場合は交換や調整などのオーバーホールを行います。しかしなるべく成形不良を防止し、長く使用できる金型を製作することでコストダウンに繋がりますので、上記の性質を持つ材料を選んだ方が良いでしょう。

なおタムラエジアではオーバーホールにも対応しておりますので、長年使用した金型の洗浄・再メッキ・磨きなどの調整や加工も可能です。

樹脂 金型 材料

金型材料に使用される鋼材

金型材料に使用されるのが多いのは鋼材です。鋼材とは、Fe(鉄)とC(炭素)で構成される素材で、良く比較される鉄と比べると炭素の量が多いのが特徴です。炭素の量が多いので、しなやかさ(靭性)にはかけるものの硬度が高い材料です。

鋼材にも種類がいくつかありますが、中でもよく樹脂金型に使用されるのはプリハードン鋼とステンレス鋼の2種類です。なぜこの2種類がよく使用されているのか、ここからは材料別に詳しく解説します。

プリハードン鋼

プリハードン鋼とは、熱処理された鋼材を差します。鋼材は鉄とは異なり熱処理が可能な材料で、熱処理を行うことでより硬くなります。ロックウェル硬さHRC45以下に調整されている鋼材ですが、JISなどの規格では定義されていないため、メーカーによって名称は異なります。

なお、樹脂金型に使用される理由は硬度が高く加工性が良いからです。またプリハードン鋼の種類(NAK55など)によっては鏡面仕上げ性や耐摩耗性に優れるものもあります。

ステンレス鋼

ステンレス鋼とは、Fe(鉄)とC(炭素)の他にクロム(Cr)が含まれる合金鋼です。ステンレス鋼の一番の特徴は硬度を保ちつつ錆びにくいという点です。これは表面に不動態皮膜が形成されているからです。

ステンレス鋼の中でも、マルテンサイト系は硬度が高く耐摩耗性に優れているため、樹脂金型の材料に選ばれています。また耐熱性も非常に高く、高温下でも影響を受けにくいという点も金型に適しています。このような理由から、ステンレス鋼は金型の材料に選ばれます。

樹脂 金型 材料 ステンレス 304

金型に使用される材料メーカーのブランド

金型に使用される材料を取り扱うメーカーはたくさんあり、各メーカーが独自ブランドを展開しています。ここではよく金型製作に使用されるメーカーとブランド(製品名)を一部ご紹介します。

▼プリハードン鋼

メーカー 日立金属 大同特殊鋼 日本高周波鋼業 山陽特殊製鋼
ブランド(製品名) HPM1
HPM7
NAK55
PXA30 PX5 PX7
KAP65
KPM30
PCM40

▼ステンレス鋼

メーカー 日立金属 大同特殊鋼 日本高周波鋼業 山陽特殊製鋼
ブランド(製品名) HPM31
HPM38
ZCD-M
PD613 NOGA QCM8

樹脂金型の製作ならタムラエジアにお任せください!

樹脂金型の製作をお考えの方の中には、ご指定の材料を加工して金型の製作ができる会社をお探しの方もいらっしゃるのではないでしょうか。タムラエジアは、今回ご紹介したプリハードン鋼やステンレス鋼の他、難削材の加工にも対応しております。特に押出金型(Tダイ、丸ダイ、スパイラルダイなど)は製作実績が豊富で、大量生産を見据えた品質の良い仕上がりにいたします。

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ここからは弊社の対応範囲や、どういった材料の加工に対応しているのかを詳しくご紹介します。

ハステロイなどの難削材にも対応しています

タムラエジアは今回のコラムでご紹介しているブランドに限らず、その他の鋼材や難削材の加工にも対応しております。特に難削材は加工が難しく、他社で断られたというお話もよくお聞きします。例えばハステロイの場合は熱伝導率が悪く、工具材との親和性が高いため加工硬化しやすいといった性質・特徴があります。

これらがどういった問題を引き起こすのかというと、切削抵抗を高めてしまい、工具の摩耗が進んでしまいます。こういった理由から、加工先が見つからずにお困りの方も多いです。弊社では難削材であるハステロイにも対応しておりますのでご安心ください。

複雑な形状や、高精度の加工が可能

複雑な形状の加工や高精度の加工は弊社が得意とするところです。金型製作をお考えの方の中には、特に精度を気にされている方もいるのではないでしょうか。なぜなら、先程もご説明した通り金型の精度が樹脂の成形に影響してしまうからです。

タムラエジアでは手作業で丁寧に仕上げていきます。加工が終わったら組立前に必要な検査を行い、組立後にも検査を行います。充実した設備と徹底した検査体制により、品質につきましては安心してご依頼いただけます。

樹脂金型の材料に関するお問合せはタムラエジアへ!

樹脂金型の材料は、今回ご紹介したプリハードン鋼やステンレス鋼がよく使用されます。
ただし、その中でも様々なメーカーのブランドがありますので、金型の材料悩まれる方も多いでしょう。

タムラエジアは必要に応じて設計から対応しておりますので、材料選定や調達もお任せください。また難削材であるハステロイの加工も可能ですので、他社でお断りされた方もまずは一度ご相談ください。

▼お問い合わせはこちら
電話:03-5735-3501
メール:info@tamuraejer.com
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