マニホールドの役割や利用シーンを解説!加工時の設計のポイントも紹介

マニホールド 役割 Tダイ

マニホールドの役割を解説

マニホールドは、複数の液体や気体の通り道を一つにまとめた装置で、効率的な流体の制御を実現する部品です。たとえば油圧や空圧の分野では、配管やバルブを一箇所に集約することで、設置作業の手間や漏れのリスクを減らし、工数の削減やメンテナンスのしやすさを高めることができます。

マニホールドはさまざまな分野で使用されていますが、タムラエジアでは主に押出金型用のマニホールドなどを製作しています。生産時の安定性を考慮した流路設計を行い、加工段階では高い精度で仕上げることで、不良の発生を抑えた金型の製作を可能にしています。

マニホールドが活用されるシーンを紹介

マニホールドは、具体的にどのような分野で活用されているのでしょうか。

▼マニホールドの用途例

  • 自動車のエンジン系統
  • 油圧・空圧などの装置
  • 半導体・医療機器などの精密装置

ここからは、用途別にマニホールドの仕組みや特徴をご紹介します。マニホールドは、使用目的に応じて形状や内部構造が大きく変わるため、それぞれの用途に適した設計が求められます。また、使用環境や制御方式によっても仕様が大きく異なる場合があるため、以下はあくまで一例としてご覧ください。

自動車のエンジン系統

自動車のエンジンは、ピストンの動きによって空気と燃料を取り込み、混合気にして燃焼・爆発させることで動力を生み出します。マニホールドは、吸い込んだ空気を各気筒に均等に分配する役割を担っており、これによりエンジンの効率的な動作と安定した性能が得られます。

さらに、排気ガスを排出する際に使用されるマニホールドは、燃焼後に複数の気筒から発生する排気ガスを一つの経路にまとめ、排出をスムーズにします。これによって排気効率が向上し、エンジン全体の性能向上にもつながります。

油圧・空圧などの装置

油圧や空圧などの装置に用いられるマニホールドは、金属ブロックの内部に流路を形成し、外部に接続できる部品のことです。一つのブロック内に流路を設けることで、これまで必要だった複数の配管を省略でき、装置の軽量化や省スペース化が実現します。

押出金型にも、これと同様の役割を果たすマニホールドが使用されます。押出金型では、溶けた樹脂がマニホールド内の流路を通ってそのまま吐出口から成形されるため、流路の精度が特に重要となります。

半導体・医療機器などの精密装置

半導体や医療機器などの精密装置にもマニホールドが用いられています。配管タイプやブロックタイプなど、用途や使用環境によって使用されるマニホールドの種類は多岐にわたります。

半導体や医療分野では、油圧システムやガス・液体の流れを制御する装置が多く使用されています。軽量化や省スペース化に加え、出力圧力を微調整できるタイプもあります。近年では、耐薬品性やクリーンルーム対応など、高度な機能を持つマニホールドも登場しています。

マニホールドの設計・加工のポイント

先述のとおり、マニホールドはさまざまな場面で使用されるため、設計段階では流体の種類や圧力、温度、流量などを正確に把握する必要があります。その上で、条件に応じて適切な材料の選定や構造設計を行うことが重要です。また、使用環境によっては腐食や熱の影響、さらにはメンテナンスのしやすさなども考慮する必要があります。

加工においても、内部の流路や外部との接続部などが性能に大きく影響するため、仕様に応じて細部まで丁寧に仕上げることが重要です。

マニホールド 役割 提案型設計 効率的

目的や材質などに適した加工方法を選ぶ

マニホールドは、空気、ガス、油、樹脂などの液体や気体が流動するため、流体の種類によって材料を選ぶ必要があります。なぜなら、流体の種類によっては、金属の耐食性や耐摩耗性などが求められるケースがあるからです。

また、使用する材料によっては、加工方法を選ぶ必要があります。たとえば、ハステロイやインコネルなどの難削材は切削加工が難しいため、対応できないとして加工を断られることもあり、注意が必要です。
なお、タムラエジアでは難削材にも対応しており、高い精度での切削加工が可能です。

スムーズな流路形状を設計する

マニホールドにおける流路設計は、非常に重要な要素です。流体の流れやすさや圧力損失、異物の滞留といった性能に直結するだけでなく、装置全体の効率にも大きく影響します。そのため、流体の種類や特性を踏まえ、できるだけ緩やかで滑らかなカーブや均一な断面となるよう設計することが大切です。

流路を安定させることで、圧力や流量のばらつきを抑え、部品の摩耗や詰まりによるトラブルの発生を防ぎ、メンテナンス頻度の低減にもつながります。

タムラエジアではマニホールドの特注製作をお受けしています

マニホールドは、用途によって高い精度が求められるケースがあります。タムラエジアでは、成形品の品質に直結する押出金型用マニホールドの製作実績が豊富で、高精度が求められる製品にも高い加工技術で対応しています。

特に、流路において高精度な仕上がりを実現できるのは、5軸加工機などの最新設備を導入していることに加え、最終的な手仕上げによる丁寧な磨きを行っているためです。精密な加工が必要なご依頼につきましても、下記お問い合わせ先よりご相談ください。

▼お問い合わせ先はこちら
電話:03-5735-3501
メール:info@tamuraejer.com
お問い合わせフォームはこちら

関連記事

  1. ダイス
  2. 3D モデリング 加工 シュミレーション
  3. レース用自動車部品
  4. CNC 旋盤 汎用旋盤 加工
  5. ダイス
PAGE TOP